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あるチョッパーの死

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1 posted by (C)kaikado

十代の終わりの頃 悪友にすすめられて読んだのがこの本だ

イージーライダース誌に掲載された短編小説を七話収録した物だ

かぶれていた私はあるチョッパー屋の虜となった

普通選ばない材料に拘ってみたり当時ではどう考えてもありえないデザインであったり大いにときめかせてもらった

影響を受けたかと言われれば受けたに違いない

そして昨日の朝その悲報は無常にも知らされた

人は死に向かっている

無差別に平等に死に向かう

斜めに構えたフィッシュテールから吐き出される煙みたいになって消えていくのであろう

でも記憶は消そうにも消えない

私は多感であった十代の後半をこの店のお客として過ごせた事をこれからも私と言う生き物の形成要素の一部として生きていける



チョッパーってなに?

前の長いバイクのこと?

間違いではないよ

でもちょっと違う

じゃあ何かって?

貴方に説明が必要ならそれは貴方には不要なものです

気にしないほうが良いです



おかしな奴等が土足で入ってきてデカイ顔してる

別にいいけどね

お前とは違うから  私はさ

でも祭壇の横でまで行った売名行為を許す気はないぜ

覚えておきな


チョッパーってなに?

なに?を形にするのがチョッパーだろ

つまり闘うって事だろ

闘ってるやつらは体が死んでもスピリットは死なない

だからチョッパーは死なない

体制に呑み込まれた者はもはや戦士じゃない

そいつはチョッパーじゃない

死んでるんだよ

食い物にされるな!のせられるな!そんな上手い話なんかねーよ



不器用であったのであろうとある正真正銘のチョッパーの死

心よりご冥福をお祈りいたします

もう少し貴方を頼ればよかったと今更ながら悔いております

意地を張ったわけでは無いのですがね

しかし具体的でなくとも数え切れないものを別けて頂きました

あちらでも凄い物創るのでしょうね

こちらではお世話になりました

ありがとうございました

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